アーカイブ ‘ 2006年 1月

治療中の犬

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土曜日。
行って参りました「ミヒャエル・ゾーヴァ展
数日前の日記にも書きましたが、
ベルリン出身のイラストレーターで
映画「アメリ」の小道具なども監修しています。
「ユーモアに秘められた、ただならぬ気配」
というキャッチフレーズが、とても言い得て妙。
でも、どちらかというと
「ただならぬ気配に、秘められたユーモア」
という感じでしょうか。
アメリの枕元にあった犬と鳥の絵を思い起こして
頂ければイメージがわくと思うのですが
一面とても陰鬱で、見るものを不安にさせる
でもおもわずにっこりしてしまうようなユーモアもある。
でもそのユーモアからは、皮肉ではなく愛情を感じるのです。
また、絵本の挿絵は
絵本自体の文章もとっても素敵で
その絵をゾーヴァ氏が描いていることが嬉しくなります。
例えば、アメリの枕元左側にある「治療中の犬」
灰色の背景、強い影、大きな目
なんだか人を不眠症にさせてしまいそうですが
治療用の首輪?が中世貴族のカラーのようにも見えて
そうすると、治療中の犬の絵が
中世期族のすました肖像画にも見えてかわいい。
もちろん、絵本の挿絵であれば
その内容によって「ただならぬ気配」と「ユーモア」の
配分は変わってきますが。
こんなに絶妙なバランスで「ただならぬ気配」と「ユーモア」と
「いとしさ」を表現できるのは
きっとゾーヴァ氏の「ただならぬ」経験と
それに対する氏の思いがあってのものなんでしょうね。
氏について知りたいと強く思った
まじめだけれども楽しい展示会でした。
追伸:ミーハーなので、犬と鳥のポスターを買ってもらい
   ベッドの上に飾っちゃったり。
   豚さんランプはさすがに売っていませんでしたが
   本物を見れたので満足。

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