アーカイブ ‘ 2006年 4月

インターネットからサイボーグへ

今、NHKのスペシャル番組で
立花隆によるサイボーグ技術の特集をやっています。
なるほどね~
インターネットの次は、サイボーグ技術ですか
失った腕の代わりに、今までの腕と同じように
動かしたいと思うだけで動かせる義手を使ったり
脳波を使って、考えただけでその通りにコンピューターを操作したり、
ネットワークにアクセスして欲しい情報を取り出したり、
極端に言えば、押井守の映画のように
脳みそ以外は機械に置き換えて、はいぱ~な生活をしたり・・・
今、私は仕事でインターネットを扱っているので
お客さんに
「今の時代はネットですよ!いつまでも紙使ってたんじゃ
 お客さん呼べませんから!HPは24時間世界中で見てもらえるんですよ!
 できないって言ってる場合じゃないですし!!」
とか言ってる訳ですが
きっと10年もたつと、年下の営業マンに
「今の時代は○○ですから!いつまでもマウス使ってたんじゃ
 (サイボーグ、という名称は印象が悪いので、使われない気がする)
 お客さん呼べませんから!24時間どこでも好きなときに
 ネットにアクセスできるんですよ!」
とか言われているんだろうなあ
私は、サイボーグ技術に直感的な反発を抱くでしょうが
(人間らしくない、とか言って)
でも、それって
今の50代が、人間らしいコミニュケーションじゃない、と言って
インターネットに反発しているのと実は一緒なんでしょうね。
もっと進めると
例えば、30年後に脳まで人工のサイボーグが生まれたとき
彼/彼女らに「人権」は認めるべきか?
そんな問題に、直感的に自分は反発を覚えちゃいます。
でも、それって今の60代が
女性が働くことに反対したことと、何が違うんだろう、って気がします。
きっと、いつの時代もこんなふうに変化が起きていくんでしょうね
だって考えてもみてくださいよ、3000年前にシュメール人が
文字という、その後の歴史を変える一大発明を考えた時も
絶対これと似たような反発は生まれてますよ。
「村長、村長、大変です。
 隣国のジモが文字ってやつを発明したらしいですよ。
 何でも、言葉を粘度に刻んで残しておけるそうで・・・」
「文字なら前からあるじゃあねえか」
「いえ、数だけじゃなくて、言葉も刻めるそうで」 
「んなもん、いったい何の役に立つんでぇ」
「あっしも詳しくは知らないんですがね、ほら、
 年寄りしかしらない、飢饉の時に食べる植物とか
 北の国のボスの家系図とか、いつかは若い者が引き継いで
 覚えなきゃならいですが、それなら覚える方が
 記憶力悪くても残せるじゃないですか」
「馬鹿野郎!!
 そんなことしたら、年寄りの存在意義、ってもんがなくなるだろうが!!
 年寄りは若いもんが知らないことを覚えているから、尊敬されるんだぞ!
 年寄りの覚えていること、片っ端からみんなが見れるようになんてしたら
 生き甲斐がなくなっちめぇじゃねえか!
 年寄りの自殺率が増えたらどうすんだよ!
 それに、年寄りの意見ってのは、若いもんの世論に
 重大な影響力を持つんだぞ!
 文字なんか取り入れたら、次の祭りの時にオレが年寄り連中からハブにされて
 この国のボスとしてやっていけなくなるじゃあねえか」
「いや、確かにそのとおりなんですがね。戦には役立つらしいですよ」
「なに?!」
「伝言ゲームじゃなくなるんで、敵の情報を正確に本部に伝えられるらしくて・・・
 隣国はそのおかげで、最近西隣と南隣の国を征服できたらしいですがね。
 でもやっぱり、年寄り連中が騒ぎだしてジモは消されそうになったらしくて。
 それでウチがかくまってくれるなら、逃げてきたいって言ってるんですが・・・」
「なんだ、戦に役立つんなら早く言え。
 うちは年より連中がそこまでうるさくないからな。
 よし、戦に限って使うぞ。つれてこい」
・・・・な~んてね。
だんだん落語化しちゃってきましたが
(今日はちょっと暇な私ではありますが)
自分が20代すぎてからやってきた変化にも好奇心を持っていたいなあ、
とまじめに思います。

return top